内容の要約

悟空は企業向けのAIネイティブ作業プラットフォームです。自然言語でゴールを伝えると、タスクを分解し、文書・表計算・チャットなどのツールを呼び出して、企業権限の範囲でレビュー可能な成果物を返します。現在は招待制ベータです。

悟空とは

悟空(WUKONG)は、Alibabaが提供する企業向けのAIネイティブ作業プラットフォームです。「24時間働くAIエージェント軍団」を各チームに持たせることを狙いとしています。提供形態は二つあり、単体でインストールできるデスクトップアプリと、DingTalkに深く組み込まれたエージェント機能です。チャットから仕事を投げることも、PCやスマートフォンから遠隔で呼び出すこともできます。

いわゆる「質問して答えを得る」タイプのアシスタントとは性格が異なります。悟空は依頼を受ける同僚に近く、達成したい結果を自然言語で伝えると、タスクを分解し、適切なスキルを選び、文書・表計算・メッセージングといったツールを呼び出して、確認できる成果物として返します。

企業向けである点が最大の違いです。AIの操作はセキュリティサンドボックス内で実行され、企業が既に定めた権限ルールを自動的に継承し、トークン消費も可視化されます。管理者はこれによってコンプライアンスの境界とコストの上限を同時に設計できます。

悟空 AI作業プラットフォーム

主な機能

  • 企業向けAI作業プラットフォーム:個人ではなくチームのために設計されたAIネイティブの作業システムで、定型的な業務を継続的に担えます。
  • サンドボックス実行:AIの操作は企業の権限ルールとサンドボックス内で実行され、権限外アクセスやデータ流出のリスクを抑えます。
  • 長期記憶:文脈を蓄積する記憶機能を備え、使うほどに個人の働き方へ適合していきます。
  • OPT一人チームテンプレート:EC、越境EC、財務税務、法務、人材紹介、製造など10業種のテンプレートを用意し、ワンステップでAIチームを起動できます。
  • DingTalkのツール化:DingTalkの千を超える機能をAIから直接呼び出せるようにし、文書・表計算・チャットの操作まで会話から実行できます。
  • スキルマーケット:Skillのエコシステムを開放し、開発者が技能を公開・配布できる企業向けの市場を形成します。
  • Alibabaエコシステム連携:淘宝、1688、Alipay、Alibaba CloudのB向け機能を段階的に接続し、調達・取引・クラウド資源を一つの流れにします。
  • マルチプラットフォーム対応:WeChat、Slack、Telegramなどの主要IMに対応し、どこからでもAIを呼び出せます。

使い方

  1. ダウンロード:公式サイト https://www.dingtalk.com/wukong にアクセスし、利用するOSの版を選びます。
  2. 実行モードを選ぶ:クラウド版はインストール不要です。ローカル版はインストール後にローカルファイルとブラウザを操作できます。
  3. ログイン:DingTalkアカウントでログインすると、企業の権限とセキュリティルールを引き継ぎます。
  4. 呼び出す:PCやスマートフォンから遠隔で起動するか、DingTalk AI 2.0の組み込みエージェントから利用します。
  5. テンプレートを選ぶ:AI機能センターで10種のOPTテンプレート(一人EC、一人財務など)を有効化します。
  6. 仕事を割り当てる:要件を自然言語で伝えると、タスクを分解し対応するSkillを呼び出します。
  7. 成果物を確認する:生成された文書・表計算・コード・分析結果を確認し、承認または修正を指示します。
  8. 学習させる:使い続けることで長期記憶が働き方の好みを覚えていきます。

想定される利用場面

  • 一人EC:1688での商品選定、サプライヤー調査、価格比較、出品までを一続きで処理します。
  • 一人越境EC:選品レーダー、素材制作、訴求テストで構成される運用系により、中核業務を一週間から半日に短縮します。
  • 一人財務税務:入出金と請求書の記帳、税務手続きのリマインド、経営数値の随時確認を行います。
  • 一人法律事務所:案件情報から面談記録や办案サマリーを生成し、関連法令を検索して書面作成を補助します。
  • 一人人材紹介:企業背景の分析、求人要件の抽出、人材プロファイルと探索方針の作成までを一貫して行います。
  • 製造・設計:公式の例には一人製造・一人設計のテンプレートもあり、小ロットで工程が固まった業務に向きます。

注意点と制約

  • 招待制ベータ:利用には招待コードが必要です。有効期限と枠があり、公式トップページ下部やDingTalkのサービス窓口で配布され、デスクトップ版のダイアログで引き換えます。
  • DingTalkアカウント前提:権限継承とセキュリティルールは企業組織を前提とするため、個人アカウントで試せる範囲は限られます。
  • 版によってできることが違う:クラウド版はすぐ使えますがローカルファイルは扱えません。ローカルファイルとブラウザの操作はローカル版のみです。
  • 連携は段階的:淘宝、1688、Alipay、Alibaba Cloudとの連携は順次開放中のため、実際に使える範囲は製品内の表示で確認してください。
  • 人の確認は必須:AIが作成した文書・帳簿・法務ドラフトは、最終結論として扱う前に責任者が必ず確認する必要があります。
  • トークン課金:使用量は可視化されますが、高頻度で使い続ける場合は予算の確保が必要です。

よくある質問

普通のチャットAIと何が違うのですか? 成果物を単位としており、手順の計画、ツール呼び出し、ファイルの納品までを行います。

招待コードなしでは試せませんか? 現在はベータのため試せません。公式トップページとDingTalkサービス窓口の案内を確認してください。

データの範囲はどうなりますか? 組織の権限ルールを継承しサンドボックスで実行されるため、管理者が範囲を設定し定期的に見直す運用が必要です。

悟空(WUKONG):Alibabaの企業向けAIネイティブ作業プラットフォーム

よくある質問

一般的なAIチャットツールと何が違いますか?

一般的なチャットツールは会話が中心です。悟空は成果物の納品が目的で、依頼を手順に分解し、文書・表計算・チャットなどのツールを実際に呼び出して、確認できる形で返します。

招待コードなしで使えますか?

現在は招待制ベータのため、有効化には招待コードが必要です。公式サイトのトップページ下部とDingTalkのサービス窓口で定期配布され、有効期限と枠に限りがあります。

見てはいけないデータをAIが参照しませんか?

AIの操作は企業側で設定済みの権限ルールを継承し、サンドボックス内で実行されるため、参照範囲は組織の認可に縛られます。範囲の設定と定期確認は管理者が行ってください。

クラウド版とローカル版はどう選びますか?

まず試したいだけならインストール不要のクラウド版が手軽です。ローカルファイルやブラウザをAIに操作させたい場合はローカル版を選びます。